アンケート(質問)内容の考え方
習熟研修の取り組みで社外講師による講演セミナーを開催する際、受講後のアンケートを作成しろと言われて悩んだことがある。
実際、どのようなアンケートにすればよいのか調べてみた。
一般的なアンケート調査の目的は何か
例えば、顧客満足度調査であればサービスや商品の改善に活かす目的があるはず。
政治・選挙のアンケートであれば得票率の改善が目的かもしれない。つまり、アンケートを行う目的はそれぞれ異なるが、何かを改善したいという意図が多いようだ。
目的(課題の改善)が明確なアンケートは確度(確実さの度合い)が高まる
課題の要因は様々な可能性が考えられるため、正確に調べようと思ったら、あらゆる情報を広く、浅く収集するしかない。しかし、調査仮説が立てられると、どこに焦点を当てて調査を実施すべきかを絞り込むことができ、調査の方向性が定まる。
仮説検証(仮説を立てて検証しながら、問題点や解決策のあたりをつける)
・課題解決に向かうための「仮説」を立てる
仮説が正しいのかを検証するため、仮説から逆算してアンケート項目を作成する
つまり、
1.目標設定が明確にできているか
2.目標達成をするための課題設定ができているか(状況の観察・分析)
3.その課題を解決するための「仮説」が立てられているか(仮説の設定)
4.仮説が正しいかどうかを検証するために、「知るべき事実」は何か(仮説の検証)
5.その事実を知るために「どんな質問」をすれば良いか
精度の高い仮説を立てられる人は、日々の経験から「ああなれば→こうなりやすい」という「法則」を自分の頭の中にためこんでいる。そのため、早い段階で仮説を立て、それが正しいかどうかをスピーディに検証し、間違いに気づいたらすぐに起動修正し、改めて別の仮説を立てるようだ。
起こった事象:売り上げが落ちた
法則の当てはめ:買う人が減った→売り上げが落ちる
仮説:売り上げが落ちたのは買う人が減ったからに違いない
「売り上げが落ちた」事象にの法則は、他にも「商品単価が落ちれば」「購入頻度が減った」などが考えられる。
分解して考える切り口の仮説を整理し、論理的妥当性のある仮設を設定する必要がある。
「買う人が減った」ことを仮説にするのであれば、データを収集して仮説の真意を確かめる。(やってみないと分からないような問題の場合は、実験的に仮説に沿って進めると真意を確認できる)
どんなアンケート(質問)をするかは、「なぜ、そうなったのか」「この問題の原因は何か」と言った視点で因果関係を掘り下げる質問を繰り返すことだ。
例:「買い物は週何回いくのか」「買い物する頻度が多い店はどこか」「当店で購入する頻度はどれくらいか」「当店の買い物に対する不満事項」
アンケート(質問)内容は、以下のように整理するとよいかもしれない
〇キーワード作り
〇似たものを集めてタイトルをつくり項目を分類する
〇その関連の図式化を行う
ゴール(その情報をどのように活かしたいのか)が明確であれば、アンケートの目的(課題の改善)も鮮明になる。