「資料の作り方」
- 資料作りや提案の根本的な考え方
- 資料に入れる内容
- 資料全体に関するポイント
- その他のポイント
- 今後の進め方について
- 資料説明の仕方(台本作成が大事)
- 滑舌よく資料説明をするための練習(便利な早口言葉)
会社の資料を作成し、ロジック大好きな上司向けに説明をしたがどうも説明がうまくできず、伝わらないと感じた。改めて「資料作成の方法」について整理してみた。
資料作りや提案の根本的な考え方
ステップ1 資料の目的、ゴールを考える
ステップ2 読み手の視点に立つ
ステップ3 読み手と目的に合わせたわかりやすさを心掛ける
まず、「読み手」を決定し、「目的」を考える
「読み手にとっての目的」を考える
※:目的が明確でないと相手に伝わらない、人が動かない
ゴールを決める(指針)
why(目的) 「なぜ、何のために」、というビジョン(存在理由)
例:お客様の心配を取り除く
how(手段) 「どうやって」というビジョンを実現するための戦略
例:メールでお知らせする
what(成果物) 「何を」(製品、サービス)を決定
例:トラブル報告書
「読み手」を決定する
1.読み手は誰か ※:複数の読み手がいる場合もある
2.ポジションと役割
3.関心と予備知識
資料に入れる内容
資料の目的や読み手を把握したら、中に何を入れるか決めていく
・タイトル
・概要(サマリー)/背景
―その文章で述べたいことの前提やすでにわかっていることを述べる
―「目的」にスムーズにつながるように書く
―「目的」の意味が読み手に明確に伝わるように、必要なことを書き、余計なことは書かないのがコツ
―なぜそれを行うのか
―行う意義は何か
―目的や目標を掲げた理由は何か
―何をどこまで解明しているのか、それに対して自分の提案はどこに着目しているのか
―それのどこが新しいのか、他とどこが異なっているのか
・目的(ねらい、何のために書くのか)
―その文書で明らかにしたいことを関係にまとめた文
―最終的に目指すことを言葉で表現したもの
―「目標」は達成したいことを具体的に述べる、できるだけ数値化する
―「目標」は目的を達成するために成し遂げたい具体的なことがら
・課題(問題提起、原因)
・解決方法(解決方法の提案、解決方法の詳細)
―何がわかって(結果・考察・結論・決定・合意)
―どうしたいのか(結論を報告する、同意を求める、指示を仰ぐ、決定を求める)
―何を明らかにしようとして、何を調べたか
―その結果はどこに示したか
―その結果は何を示しているか、そこから得られる結論は何か
―この結論は、目的と合致していなければならない
・期待できる効果
・スケジュール(実施計画)
・費用
・体制
・FAQ
資料全体に関するポイント
1.読み手の視点で作られている
・読み手がどのような人で、どのような予備知識や関心を持って、どのような目的を持って読むかを意識して作成
・読み手に理解してもらって初めて、文書を書く意義が生まれる
・読み手が知っていることをくどくど書かないよう注意する
・読み手が評価・判断しやすい文書とする
・読み手が隣にいるつもりで書く
2.シンプルである
必要最小限の情報で最大の効果を出すように項目やメッセージを選ぶ
3.論理的である
ある情報を分類するときに、全てを網羅していて、結論とそれを導き出すための理由との関係に無理がない状態
自らの言葉突っ込みで論理的かどうか確認してみる
4.数字や事実を用いている
客観的であること。自分の偏った印象や考え(主観的)ではなく、誰もが同じ考えにいたるような客観的な理由や事象をアピールする
5.次のアクションが具体的
資料を読んで、次にとるべきアクションが何か、しっかり記載していること
6.専門用語(テクニカルターム)を正しく使う
それぞの業界には、業界用語や隠語が必ずある。正しく理解しているとすっきりとした文書になる。ただし、部門外の人を相手にするときは注釈または別の言い方にしないと理解できない
例 用語を使わない場合 :電気の流されやすさを図った
専門用語を使った例 :電気伝導度を測定した
その他のポイント
◆現在の課題はどうで、導入するとどうなるのか、
例えば、どのタブレット端末にするのか、なぜ、それを選択するのか、他機種との比較、導入コスト、費用対効果(投下した予算に対してどう回収できる見込みがあるか)
導入スケジュール、スムーズな交換のために何が必要かを考える
◆プレゼン資料は「読まれない」のが大前提
1枚のスライドに1つの項目、なるべく意識して情報量をしぼり、印象的なスライドにすべき。
あくまでパワーポイントは「読む」資料ではなく、「眺める」資料である。
「眺める」資料は、一目で何を言っているか(メッセージ)を裏付ける事実やデータ(グラフ、写真、短い体言止めの文章)が目に飛び込んでくるようにしなければならない。
◆難しい専門用語や特殊な表現やキーワードなどがあると知らない人は理解できないものは決して資料自体へ興味を示さない。
◆ 「これはできる人の資料」「わかりやすい資料」をかき集めて、その共通点を洗い出す。
参考:総務省のHP には、各種のプレゼン資料が掲載されているので役立つ
今後の進め方について
◆継続的に提出する場合
1.目的、実施期間の目標と結論を比べ、不足点を挙げる
2.新たな疑問点を探す
3.これからの対策、すなわち今後の進め方を考え、過剰書きで記す
資料説明の仕方(台本作成が大事)
1)台本を作成する。
2)台本の書き方は話言葉でかく。
3)台本次第でクオリティが大きく左右される。
4)台本の言葉、表現にこだわる。言葉にこだわる。
(人間は言葉を使って思考し、言葉を使って伝達するため)
‐違和感をもったら、ぴったり合う言葉を探してみる
‐ぴったり合う言葉を見つけたら、元の言葉との違いを説明してみる
‐その差を論理的に説明できれば考えが進み、さらに他人を説得できる(伝達力向上)
5)なぜ、文字にするのか、それは、練習するため。(違和感を見つけるため)
6)きっちり書いた台本通りに話せるように練習する。
7)5回は音読する。
※リズムの悪い文書は改定すべき点があるということだ
8)ナチュラルに話をするためには、話言葉で台本を練りあげる。
9)自分が声に出して話しやすいように文章を作る
10)箇条書きにする(箇条書きから、台本を見ないで説明できるようにする)
11)箇条書きの元原稿から、5分、10分と話せるような原稿にするにはかなり骨が折れるが、これをやらないと、いつまでたっても資料説明はうまくならない。
12)資料説明は台本が9割
13)できれば一晩寝かして、翌日見直す
14)文章を読み直して、すんなり理解できるか
15)文章を読み直して、リズムの悪い箇所はないか
16)自分とは異なるもう一人の自分を登場させる
・書き手とは異なる、読み手としての自分を登場させることで、読み手の目線で論理と文を納得できるか吟味する
17)文章全体の印象を見ることから始める
・空間や漢字の割合はよいか(びっしりと文字が詰まった文章は読みにくく、理解する気が失せる)
・文章中の漢字の比率は30%程度が読みやすいと言われている
・漢字を別のやさしい表現に変えるとわかりやすくなる
滑舌よく資料説明をするための練習(便利な早口言葉)
・レミオロメン レモンとメロンを ルミネでみて メロメロ
・ゴルバチョフの子は
子ゴルバチョフの子は
孫ゴルバチョフの子は
ひ孫ゴルバチョフ
・お綾や 親に お謝り
・庭には ニワトリが 二羽いました
・打者 走者 勝者 走者一掃
・菊栗(きくくり)菊栗(きくくり)三菊栗(みきくくり)
合わせて菊栗(きくくり)六菊栗(むきくくり)
・竹屋の竹やぶに 竹立てかけたかったから 竹立てかけた
・伝染病 予防病院 予防病室 伝染病予防法