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RFPとベンダー(メーカー)選定に関する備忘録

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 仕事をする際にRFPはどうなっていたのかと聞こえてくることがある。特に不具合事象が発生し故障解析に時間を要する場合だ。実際に言葉だけは聞いたことがあるが、どのような仕組みなのか調べてみた。

 

RFPとは

 新システムを導入するためにRFPを作成する。RFPは「Request For Proposal」の略で「提案依頼書」と訳される。

 

 RFPには、システム導入に関する全ての要求事項を記載する。

例えば、「開発スケジュールは9カ月」、「予算は〇〇万円」、「365日稼働させる」、

著作権は当社が持つ」等、あらゆる関連項目を盛り込む。

 これらのRFPを候補ベンダーに発行する。RFPは、最適なベンダーを選ぶ手段だ。

 

RFPでベンダー(メーカー)が欲しい情報

  ・システムを導入する目的は何か

  ・システムにどんな機能を求めているのか

  ・どんな業務を行っていて、それがシステムにどうからむのか

  ・現行システムはどうなっているのか

  ・連携するシステムには何があるのか

  ・どのような契約条件なのか

 また、

 ①RFPは以下の分類で整理する

 「目的」「課題」「期待する効果」「要求機能」「スケジュール」

 

 ②RFPは要求と仕様を使いわける

 ベンダーから多様な提案を受けたほうがよい。目的と要求をベンダーに伝えたほうが、最新の技術やトレンド、そのベンダーの強みが盛り込まれた提案を受けることができる。

 

ベンダー(メーカー)と揉める一番の要因

プロジェクトの途中で要求を追加」すること。

特に見落としがちなのは「性能要求」だ。受け入れテストで「画面が開くのに10秒かかる」ことが判明したら、コールセンターなどでは即時性がないため苦情がくる場合がある。ベンダーは、「仕様通り」と言うと追加費用が発生することになる。

ベンダー要求は事前に要求しておくことが大切だ。

 いざユーザ受け入れテストをすると想定した動きと異なりうまくいかないことがある。理由は、自社業務をベンダーにしっかり伝えていなかったため。

 自社業務を伝えるためには、業務フローが便利だ。業務フローは、業務の流れを時系列かつ部署ごとに表現することができ「視覚的表現」が可能だ。これが、できていないとユーザの受け入れテストで考慮もれの障害が発生する。

 

 社内合意を得る最も大きなタイミングは「ベンダーに声をかける前」だ。自社としてシステム要求をまとめたRFPを作成したタイミングだ。社内合意が取れていなければ、最後にひっくり返ることもあるので全く意味がない。

 

ベンダー(メーカー)選定はどのようにするのか

 まずは、自社に最適なベンダーを選定する作業を実施する。

  ・候補ベンダーの洗い出しが十分か

  ・選定プロセスは公正に進めたか

  ・評価は客観的に行われたか

次に

 ①ベンダーリストアップ

 ②面談先の絞り込み

 ③ベンダーとの面談

 ➃RFP発行先の絞り込み

 ⑤RFP発行

  ※ベンターをリストアップし、徐々に数を減らしていく過程は常に関係者と共有する。関係者との視える化は常に意識する。

注意することは、採用する可能性がないベンダーと打ち合わせをすることはお互いに時間の無駄。

 

ベンダーを探すには、ある程度の基準が必要。「ゆずれない機能」「価格の安さ」「短い納期」「同じ事業での実績」など。

ベンダーに会う前にぶれない評価基準を作成しておくことが大切。

ベンダー評価シートには以下の評価項目で判定

 業務要求(要求機能一覧)

 費用(イニシャルコスト、ランニングコスト

 スケジュール(短期間で購入できるか等)

 実績(同業種の実績、3000名以上企業の導入実績等)

 その他(365日24時間運用可能か等)

 

 参考として、ベンダー各社(A社、B社、C社)を比較する際は重み付けするのもありだ。

 「現行業務の適合性を重視」 →業務要求の重み付けを高くする

 「予算が少ないので、安く調達する」 →費用の重み付けを高くする

 「法改正までの納期が絶対条件」 →スケジュールの重み付けを高くする

さらに、実績(業界実績・規模実績)を重視した方がよい。

今まで、「安いが残念なベンダー」を何度となく見ているからだ。

 

 RFP発行後のベンタープレゼンは、何が書かれているか理解するだけで時間がかかる。事前に提案資料と自社の要求をマッピングし評価シートに仮記入することが非常に有効だ。些細な質問も遠慮せず、全員参加でベンダーの提案を真摯に評価する。

 

ベンダー(メーカー)の決定方法(ベンダー選定会議)

 ・評価項目読み合わせ

 ・総合評価のコメント発表(各自)

 ・選定 ※意見が割れたときの最後は部長の決断

 

「誰がこのベンダーを選んだんだ」と言われたときに、答えられるよ選定経緯が確認できるよう記録は全て残しておく。記録とは、主に、「ベンダー評価シート」だ。ベンダー評価シートは最終評価を反映後に保管する。  

 

参考

 システム発注から導入までを成功させる90の鉄則

     田村 昇平 著